映画「幻魔大戦」を久しぶりに観て

【映画】

久しぶりに個人のライブラリを整理していたら、懐かしいタイトルの映画を見つけた。

原作がSF作家の「平井和正さん」、漫画家の「石ノ森章太郎さん」の二人で共同制作した「幻魔大戦」だ。

もともと石ノ森章太郎さんが描いた漫画がもとになっているようだが、私自身は読んだことはない。

どうやら漫画自体は、途中で打ち切りになっているようだ。

この映画を最初に目にしたのは、小学生の時だったと思う。

印象に残ったのは、やっぱりテレビCMだろう。

この時期の角川映画のCMはとにかく面白い。本編よりも面白いのではなかろうか。

初っ端から「ハルマゲドン接近・・・」のセリフから始まり、映画の本当にいいシーンばかりを取り上げているのだから当然かもしれない。

しかし、日本では黙示録と言えば、ハルマゲドンになってしまうのはなぜだろうか。

日本の終末思想が、五島勉(ごとうべん)さんの「ノストラダムスの大予言」のせいだろうか。

子供の頃には、「1999年7月に世界滅亡」を信じてしまった人が多かったのだろう。

監督、キャラクターデザインだけでも凄い!

監督は、「りんたろうさん」だ。

初の劇場長編の監督作「銀河鉄道999」であり、アニメーション好きなら知らない人はいないのではないだろうか。

劇場版「銀河鉄道999」は当時でも空前の大ヒット作だし、私自身もなんど見たことだろう。

夏休み、冬休みには必ずと言っていいほど、テレビでも放送してくれたおかげで、子供時代には刷り込まれるように記憶している。

そして、キャラクターデザインには、漫画家であり、映画監督「大友 克洋(おおとも かつひろ)さん」だ。

ご存じ「AKIRA」の漫画、映画でも知っている方が多いであろう。

この作品で初めて、キャラクターデザインとして初めてアニメーション作品に参加することになる。

キャストも豪華声優陣

現在は、声優さん自身が顔出しして名前も前面に出るようになったが、この作品でも豪華な声優陣が出演している。

まずは、東丈(あずま じょう)役では、「古谷徹さん」。今現在も知らない人はいないと言っていいだろう「機動戦士ガンダム」のアムロ・レイ役でお馴染みだ。

ルナ役には、小山茉美さん。知っている人もいるだろうが、古谷徹さんの元奥さんだったりする。

やっぱり昭和世代としては、「Dr.スランプ アラレちゃん」のアラレちゃん役が忘れられない。

東三千子(あずま ちよ)役の「池田昌子さん」。「銀河鉄道999」でメーテル役で出演しているので、個人的にはどうしてもこちらの方のイメージがとっても強いのだ。

沢川淳子(さわかわ じゅんこ)役には、「潘恵子さん」。こちらも個人的には「機動戦士ガンダム」のララァ・スン役が印象に残っている。

他にも豪華声優陣を起用しているは、非常に嬉しいかぎりだ。

子どもの頃は気にもしていなかったが、当時の声優さんは本当に縁起の幅が広いと感じてしまう。

キャラクターがAKIRA?

やっぱりキャラクターデザインを担当しているのが、大友 克洋さんだけあって、今見るとAKIRAに見えてしまう。

やっぱりAKIRAのイメージが強すぎるのだろうか。なにしろ超能力がこの映画の魅力でもあるので、どうしてもかぶる部分は多い。

当時もそうだったが、子供向けのアニメーションを見ていたせいか、この「幻魔大戦」のキャラクターは非常に大人ぽく感じていた。

そして、荒廃したビル群や都市なんかも非常に印象に残っている。

印象に残っているシーン

やっぱり東丈のお姉さんである東三千子が、幻魔の手下に殺されてしまうところだろう。

駆けつける東丈だったが、一足遅く燃え盛る炎なかで息絶えてしまう。

何といっても、お姉さんが目を見開いたまま亡くなってしまったことだろう。このシーンは、なんだかトラウマだった。

こんな残酷なシーンを劇場で公開していたんだよなぁ。いまなら入場規制とかありそうだが、当時はなかったような気がする。

漫画版でもあったのだが、「残留思念」という言葉はここから知ったような気もする。

結局、幻魔って?

この映画では、地球に迫りくる「暗黒の支配者 幻魔」を描いているのだが、あまりにも抽象的すぎて分かりにくいように感じた。

幻魔の手下どもは多少分かりやすく、妖怪のような変化として登場する。

しかし、「幻魔」自体は宇宙を覆いつくす勢いで地球まで迫ってきている感じは描かれているのだが、強大すぎるせいなのか私には理解が追い付かなかった。

子供の頃を思い返してみても、やっぱり超常現象的な勢いした感じられなかったように思う。

ともかく「超能力」と「ノストラダムスの大予言」と「ハルマゲドン接近」は、当時の私に相当なトラウマを残したのは間違いない。

コメント

タイトルとURLをコピーしました